流れるように流れない

イラストレーターます子の、考えたこと、気づいたこと

東北にまた花が咲きますように


寒くて苦手な冬もあと少し、花粉も飛ぶけどこれからあったかくなるなあ、
お彼岸は花屋忙しくなるかなあたくさんお客さんくるかなあ、
なんていつもと変わらないことを想像してたのに3月11日でそれは一転してしまった。
神奈川にずっと住んでいてこんな揺れを体験するのははじめてでした。
バイトに行くためにバス停でバスを待っていて、いつものようにバスは遅れていて、
そろそろ間に合わなくなるかもしれないなあって不安になりはじめたころでした。
地球の芯から揺さぶられるような、誰かの手で思い切り左右に揺すってるような、
ほんとうに長くて強い揺れだったので震源地があんなに遠くだとは思わなかったです。


それからは怒涛のようにたくさんの情報や余震であっという間に日々が過ぎました。
たくさんの人が亡くなりました。今どれだけ行方がわからない人がいるのでしょうか。
毎日胸を痛めています。心よりご冥福をお祈りします。


わたしの身の回りはわたしも含め、全員無事で元気でいます。
秋田と茨城にそれぞれ友達がいますが、無事と連絡がもらえました。
被災地の悲惨な情報を目の当たりにしては何もできない自分に歯がゆさを感じたり、
いや被害の少ない地域では日常を送って経済をまわすのが大事だとがんばろうとしてみたり、
でもそれでもわたしががんばって解決することは今ほとんどないことに気づいて、無力感に囚われたりしていました。
自分の至らなさを地震によるショックとして片付けようとしていた自分のことを汚いなと思ったり、
身の回りの人たちが不安に駆られて罵り合ったりするのを見て悲しくなっていました。
スーパーにあんなに品物がないのも、街にあんなに人が出歩いていないのも、
駅に電気がついていないのも、わたしは生まれて初めて見ました。



悲しいけどでもこれは、もう数日過ぎれば変わるようなわたしの気持ちとは違って、
あの日を境にいろんなことが変わってしまって、戻れなくなってしまったんだと今思い知っています。



わたしがバイトしている小さな花屋では毎日たくさんの花が咲いています。
電気や水、食料などの生活の基盤が安定していないと花は売れません。
なので忙しく気を紛らわすこともできず、ぽっかりした時間が流れています。
毎日余震もあるし、放射能など心配なこともたくさんあるけれど、
花を眺めていってくれるお客さまが数人でもいるととてもほっとします。
宮城や岩手など甚大な被害を受けたところでお花を生産していた方もいらっしゃると思います。
できるだけ近い未来、街が復興して、また東北でも花が元気に咲くといいなと、
わたしはただ祈っています。